PIXAR作品の中でもMr. インクレディブル(2004年)はお気に入りの一つです。
14年の時を経て2018年に満を持して続編インクレディブル・ファミリーが制作されましたが、こちらも前作に劣らず面白いよく出来た作品でした。
前作も14年前の作品とは思えないくらい、今見ても全く色褪せていません。
今回は前作の中でも特にお気に入りの冒頭のTVインタビューシーンを解説します。
冒頭のTVインタビューシーン
1分半ほどのシーンなので、繰り返し聞いて、シャドーイングをするのにおススメです。
是非、暗記してなりきって真似してみてはいかがでしょうか。
Mr. Incredible: Is this on? これ(マイク)入ってる?
Interviewer: That’s fine. 大丈夫です。
Mr. Incredible: I can break through walls. I just can’t... 壁は壊せる
Interviewer: Mr. Incredible, do you have a secret identity? Mrインクレディブル、秘密の姿は持ってますか?
Mr. Incredible: Every superhero has a secret identity. 全てのスーパーヒーローは秘密の姿を持っている。 I don’t know a single one who doesn’t. 持っていないヒーローなんて知らない。 Who wants the pressure of being super all the time. いつもスーパーヒーローでいるプレッシャーを誰が望むものか。
Elastigirl: Of course I have a secret identity. もちろん、秘密の姿は持っているわ Can you see me in this at the Supermarket? この格好の私をスーパーマーケットでみたい? Come on. Who’d want to go shopping as Elastigirl, know what I mean? ねえ、誰がイラスティガールとして買い物に行きたいと思うの、分かる?私のいうこと。
Forzone: Superladies, they’re always trying to tell you their secret identity. スーパーレイディ、やつらはいつも秘密の姿をバラしたがるんだ。 They think it’ll strengthen the relationship or something. それが関係を強めるかなんかと思ってるんだ。 I said, “Girl, I don’t want to know about your mild-mannered alter ego.” 俺は言ったよ、君の優しい分身は見たくないね。 I mean, you tell me you’re a super-mega-ultra-lightning-babe, that’s all right with me. I’m good. I’m good. 君は超絶稲妻ベイビーだっていっただろ、俺はそれでいいんだ。
Mr. Incredible: No matter how many times you save the world, it always manages to get back in jeopardy again. 何回世界を救っても、いつもまた危機に陥ってしまうんだ。 Sometimes I just want it to stay saved, you know? For a little bid. 時々思うんだ、ちょっとの間でいいから、救われたままでいろよって。 I feel like the maid. メイドになった気がする。“I just cleaned up this mess. “Can we keep it clean for ten minutes?” たった今掃除したんだ。綺麗なままでいられないのか、10分だけでも。
Interviewers: I could get to that point. 分かります。
Mr. Incredibles: “Please?” どうぞ?
Interviewers: We’re not finished. まだ終わっていません。
Mr. Incredibles: Sometimes I think I’d just like the simple life, you know? 時々考えるんだ。シンプルライフもいいいなって。
Relax a little and raise a family. 少しゆっくりして、子供を育てて。
Elastigirl: Settle down? 落ち着く? Are you kidding? 冗談でしょ。I’m at the top of my game! 私は最高の勝負をしているの。 I’m up there with the big dogs. 凄い奴らとやり合っているのよ。Girls, come on. ねえ、女の子たち、Leave the saving of the world to the men? 世界を救うのを男たちに任せておく気? I don’t think so. そうは思わないわ。I don’t think so. そうは思わないわ。
気になる単語とフレーズ
Secret Indentity: 秘密の姿、仮の姿、真の姿。
・・・スーパーヒーローの姿が通常の姿で、普段の姿が秘密の姿・仮の姿、ということです。でも、スーパーヒーローが批判に晒され、ヒーロー活動が禁止された時、ドキュメンタリー番組の中で国会議員がこう言います。”It is time for their secret identity to become their only identity.” 「仮の姿が唯一の姿になる時です」
Jeopardy: 危機
Settle down: 落ち着く、結婚して身を固める
top of: 最高の
games: 勝負、駆け引き
big dog: 成功者、責任者
邦題は?
とても素晴らしい作品のMr. インクレディブルですが、一点だけ不満があります。
それは邦題です。
原題は”The Incredibles” ですが、邦題「Mr. インクレディブル」です。
この違いわかりますよね。
原題は複数形です。つまり、Mr. インクレディブルだけではなく、信じられないスーパーパワーを持つ家族全員が主人公だということです。
実際、ストーリーは家族物です。
タイトルを変えることで、本来のメッセージが損なわれた感が否めません。
続編の原題は”Incredibles 2” ですが、邦題は「インクレディブル・ファミリー」です。
複数形のニュアンスをファミリーと言い換えることで出していて、こちらはいい訳だと思います。
前作の反省を踏まえて変えたのか、あるいは、14年経ち、時代がワーク・ライフ・バランスで家族重視に変わってきたのかもしれません。