Star Wars, Episode 9, The Rise of Skywalker(スカイウォーカーの夜明け)の”Rise”(夜明け)とはどういう意味なのでしょうか?
映画公開前はよく分かりませんでしたが、映画を見て、”Rise”(夜明け)には、深い意味が込められていたことがよく分かりました。
以下、ネタバレを含みますので、ご注意ください。
鍵となる重要な2つのシーン
タイトルを読み解く上で重要なシーンは2つあります。
ひとつは、パルパティーンと対峙する最後の戦闘シーン。
もうひとつは、惑星タトゥイーンでの映画のラストシーンです。
最後の戦闘シーン
Palpatineは、当初、Reyに自分を殺させることでダークサイドに取り込み、Sithを導く新たな皇帝にしようとします。
しかし、Reyがそれを拒絶し、Benと共闘したことから、2人と対峙しますが、2人のフォースを吸い取ることで、Palpatineの体は完全に復活します。
そこで、Palpatineは計画を変更し、2人を倒そうとします。
ReyとBenからフォースを奪い力を取り戻したPalpatineに力負けし倒れ伏す中で、Reyは呟きます。
“Be with me, be with me”「我と共にあれ、我と共にあれ」
これは、映画冒頭の訓練シーンで岩と共に宙に浮きながら呟いていた言葉と同じです。
共にあれといっている対象は、”Force” でしょう。
冒頭の訓練シーンでは失敗しますが、このラストシーンでは遂に成功し、Force Ghost となった Jedi たちの声が響きます。
その中で、先人ジェダイ達が繰り返すのが”RISE”という単語です。
– Obi-Wan Kenobi (both Ewan McGregor and Alec Guinness): “These are your final steps, Rey. Rise and take them… Rey… Rise.”
ーオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガーとアレック・ギネス):「これはお前の最後のステップだ。レイ、立ち上げれ、そして、踏み出せ。レイ、立ち上げれ。」
– Anakin Skywalker: “Rey… Bring back the balance, Rey, as I did… The Force surrounds you, Rey… Let it lift you.”
ーアナキン・スカイウォーカー:レイ、フォースにバランスを取り戻すのだ。レイ、私がしたように。フォースはお前の周りにある。レイ、フォースの力で立ち上げれ。
Let it lift you はRiseではありませんが、Riseと同じような意味です。
– Qui-Gon Jinn: “Every Jedi who ever lived, lives in you… We stand behind you, Rey… Rise.”
ークワイ=ガン・ジン:これまで生きた全てのジェダイがお前の中に生きている。我々はお前の後ろにいる。立ち上がれ。
– Adi Gallia, seen in Phantom Menace, main role in The Clone Wars: “Rise, Rey.”
ーアディ・ガリア(ファントム・メナスに登場、クローン・ウォーズの主要人物):立ち上がれ、レイ。
– Yoda: “Rise in the Force, Rey.”
ーヨーダ :フォースの中で立ち上がれ、レイ。
この1分余りのシーンの中で、Let it lift youも含めればRiseは6回使われています。
“Rise”の対象はReyであると同時に、Anakinから始まるSkywalkerの系譜でもあります。
Dark sideとLight sideの両方を包含し、両者をre-balanceさせながら、そのforceの中で立ち上がれということです。
Reyは実際の血筋的にはPalpatineですが、Skywalkerであることを選ぶのです。
The Rise of Skywalker、ReyがSkywalkerとして立ち上がるという意味が込められています。
ラストシーン
ラストシーンでは、惑星タトゥイーンのLukeの育てられた家の跡をReyが訪ねます。
そこで、LukeとLeiaのライトセイバーを、地中深くに埋葬します。
そこに、女性が通りかかりReyに尋ねます。
“Who are you?”
Reyは答えます。
“Rey”
女性は更に質問します。
“Rey, who?”
Reyは一瞬考え、答えます。
“Skywalker, Rey Skywalker”
Reyが自らをSkywalkerを継ぐものであることを明確にした瞬間です。
Reyの新しいライトセイバーは、黄色に輝いています。緑(Jedi)でも赤(Sith)でもなく黄色です。
ライトセイバーの柄は、灰色がかって、Ben(Kylo)の黒の柄を一瞬彷彿とさせます。
黄色はバランスを取り戻したForceの象徴といえるでしょう。
最後に、タトゥイーンの「夜明けの太陽」(”Sun-rise”)に向かい、Reyが立ち上がります。
正に、Skywalkerの「夜明け」で、Skywalker Sagaの幕は閉じまるのです。
如何ですか?
Riseには実は深い意味とEp.1から続く多くのJediの思いが込められていました。
シリーズの最後を締め括るに相応しい単語で感慨深いですね。
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