お役立ちフレーズ

脱・日本人英語!:難しい ‘shame’ の使い方

‘Shame’ という単語を聞いて、何をイメージしますか?

普通は「恥」ですよね。

「恥」は、日本人の「行動原理」でといわれています。

米国の文化人類学者ルース・ベネディクトや、三島由紀夫の翻訳で知られる日本研究家のドナルド・キーンは、西欧が、人間は罪深き存在であるとする「罪の文化」であるのに対し、日本は、村社会で他人の評価を基本とする「恥の文化」と分析しました。

そういう意味では、恥を意味する ‘shame’ は、日本人にとって特別な重みを持つ単語かもしれません。

逆に、日本人は、日本の「恥」の重みを ‘shame’ に期待しすぎているような気もします。

「恥」ではない ‘shame’ の意味

‘shame’ は、実は、「恥」以外の意味でも使われます。

一番よく使われるのは、「残念」です。

It’s a shame to hear that. それを聞いて残念です。
What a shame you couldn’t come here. あなたが来れなくて残念です。

でも、この例文をみて、あなたはこれを「恥」ではなく「残念」と訳せますか?

ぱっと見、「残念」を「恥」と訳しても、通じますよね。

私がロンドンで勤務していた時、有望視していたチームリーダーが他部のVacancy(欠員募集)に応募しました。そのチームリーダーは、数ヶ月前にその部から当部のVacancyに応募して異動してきたばかりなので、驚きましたが、それを聞いた英人の部長はこうメールで書いてきました。

It’s a shame that he applied to the vacancy of the division he had left a few months ago.

そのメールをみて、部長はそのチームリーダーを非難していると思いました。’shame’ は、当然、「恥」と思ったからです。

でも、よくよく話を聞いてみると、「残念」という意味で使っていたようです。

そもそも「恥の文化」ではないので、日本人ほど「恥」という言葉を使わないのかもしれません。

「恥」の ‘shame’ と「残念」の ‘shame’ の見分け方

「恥」の ‘shame’ と「残念」の ‘shame’、この二つを見分ける簡単な方法が実はあります。

Cambridge Dictionary によると、

  1. Shame=Bad luck (可算名詞):If something is described as a shame, it is disappointing or not satisfactory.
  2. Shame=Bad feeling(不可算名詞):Uncomfortable feeling of guilt or of being ashamed because of your own or someone else’s bad behavior

とあります。

要は、’a shame’ と ‘a’ が付いていれば「残念」、’no shame’ とか ‘in shame’ など、不可算名詞として使われていれば「恥」と考えればいいようです。

「残念」という意味の ‘sorry’ と ‘shame’ の違い

‘shame’ は「残念」といいましたが、「残念」という意味で、日本人にもっとよく知られた言葉は、’sorry‘ です。

でも、’sorry‘ もまた、訳す際に迷う言葉です。

I’m sorry.

この言葉を皆さんどう訳しますか?

普通は「ごめんなさい」ですよね。

でも、例えば、お葬式で、「お悔やみ申し上げます」(訃報を聞いて残念に思います)という時も、同じ ’I’m sorry‘ や ’I’m sorry to hear that‘ が使われます。

ただ、この ’sorry‘ の「残念」と ‘shame’ の「残念」は、微妙にニュアンスが違うようです。

Cambridge Dictionary によると、’shame’ は前述の通り

  1. Shame=Bad luck (可算名詞):If something is described as a shame, it is disappointing or not satisfactory.

ですが、’sorry’ は、

  1. Sorry=Sad(形容詞):feeling sadness, sympathy, or disappointment, especially because something unpleasant has happened or been done

とあります。

‘shame’ は ‘bad luck’、‘sorry’ は ‘sad’、のニュアンスを含む「残念」ということです。

これは英語が難しいというより、日本語が難しい、あるいは、英語と日本語の意味が一対一対応しないことによる難しさからくるものですね。

やはり、英単語は、単語帳みたく一対一対応で覚えるのではなく、英英辞書や文脈の中で、正しい意味、正しい使い方を覚えないといけないと実感させられます。

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