アナ雪2で「不思議な呼び声」を演じた Aurora って知ってますか?
テーマ曲である Into the Unknown の正式タイトルが “Into the Unknown feat. Aurora” だったことから、Aurora って誰と思い調べてみたら、すっかりハマってしまったので、ご紹介します。
ノルウェーの女性シンガーソングライター AURORA
Aurora Aksnes(アウロラ・アクスネス)、または大文字でAURORA(オーロラ)は、1996年6月15日生まれ、23歳のノルウェーの女性シンガーソングライターです。
彼女のオフィシャルサイトはこちらです。
アナ雪2の不思議な呼び声の通りで、とにかく声が透き通って綺麗。幻想的な歌声。北欧神話と北欧の自然の神秘的なイメージにぴったりと合います。彼女の存在そのものが精霊のようです。
どことなくエンヤを彷彿とさせると思っていたら、本人はエンヤのファンだそうです。
既に二枚のアルバムを出しています。All my demons greeting me as a friend (2016)と、A different kind of human - step 2 (2019)です。(step 2となっているのは、2018年にstep1として8曲入りEP, Infections of a different kind - step 1をセカンド・アルバムの前半として出しているからです。)
どの曲も素敵ですが、ここでは2019年5月にシングルとして発売され、アルバム A different kind of human - step 2 にも含まれた “The River” を紹介します。
The River
The River 発売時のAURORAのコメント
2019年5月のリリース時、本人が公式Twittterで次のようにコメントしています。
The River is out! リバーが発売されます。
Feeling that you can’t talk about your emotions because pain is associated with weakness, here in my world it’s not. あなたは痛みは弱さに関係していて、だから自分の感情について話すことは出来ないのかしら。でも、この私の世界では違うわ。
Crying can be a happy experience especially afterwards when you feel a bit lighter. 泣くことは幸せな経験よ、特に後で心が少し軽くなる時は。
That’s what The River is about! それがリバーという歌なの。
「泣くことは弱さと考えて泣かない人もいるけど、泣くことで心が軽くなる、だから辛い時には泣いていいんだよ」、そういったメッセージなんだと思います。
このAURORAの考え方を踏まえて歌詞を読むと、独特の比喩的表現もすっと入ってくるのではないでしょうか。
歌詞
Hold your hands up to your chest and tell me what you find.
手を胸に当ててみて。何を見つけた?
Out of you, a sparrow comes and sees without its eyes.
あなたの中から、スズメが出てきて、心で見ているでしょ。
スズメは「自分の本当の感情」を代弁するものでしょう。sees without its eyes は目で見るのではないので、ここでは心で見るとしました。心で感じとるとしてもいいかもしれません。
Don’t forget who you are even though you are hurt.
たとえ傷付いていたとしても、自分が何者かを忘れないで。
You are caught in a wire and soon it will burst.
あなたは針金で縛られている。でもそれはすぐに粉々に砕かれるでしょう。
You can cry, drinking your eyes.
泣いていいのよ。思いっきり。
drinking your eyes は直訳すれば「目を飲みこむくらい」ですが、明らかに比喩です。慣用句で ”cry one’s eyes out”(大泣きする)がありますが、同じような意味と考えていいと思います。
単に「目が落ちるくらい」ではなく「目が落ちて飲み込んでしまうくらい」大泣きするということではないでしょうか。
Do you miss the sadness when it’s gone? (Gone)
悲しみが去ってしまったら寂しいかしら?(去ってしまったら)
悲しみが去ってしまったら寂しい?=悲しみがなくなっても寂しくないでしょ、だから、悲しみを抱え込まず思いっきり泣こう、ということですね。
And, you let the river run wild (Gone)
さあ、川をほとばしらせましょう。(ほとばしらせましょう)
ここでthe river=川 は「泣いた涙」のことではないでしょうか。川をwildに走らせる、つまり、思いっきり泣こう、ということを比喩的に表現しているのだと思います。
I’m a shadow, I am cold, and now I seek for warms.
私は影。私は冷たい。でも今は温もりを探してる。
ここでは主語が「あなた」ではなく「私」に変わりました。
「私」は「泣くこと」を知っているので、既に悲しみを軽くしている状態です。だから、かつては冷たい影だったけど、今は温もりを探しているのでしょう。
Stitch your skin onto my skin and we won’t be alone.
あなたの肌を私の肌に縫い付ける。そうすれば私たちはもう一人じゃない。
あなたは一人ではないのよ、私がいるわ、と呼びかけます。
Don’t forget who you are even though you’re in need.
たとえ困窮していたとしても、自分が何者かを忘れないで。
be in need of (something) で「何かが不足して困っている」状態です。of (something)を省略し単にbe in needとすると、「困っている」「困窮している」「助けが必要な」などの意味になります。
Like a bird in the night, your emotions deserves to be free.
夜の鳥のように、あなたの感情は解き放されるべきよ。
Deserved to be 〜 は「〜に値する」の意味です。
You can cry, drinking your eyes.
泣いていいのよ。思いっきり。
Do you miss the sadness when it’s gone? (Gone)
悲しみが去ってしまったら寂しいかしら?(去ってしまったら)
And, you let the river run wild. (Gone)
さあ、川をほとばしらせましょう。(ほとばしらせましょう)
如何ですか?
他にもいい歌がいっぱいあるので、是非、聞いてみてください。
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