英語学習の効果は、以下3つの要因で説明できます。
英語学習の伸び=学習費用の投入+学習時間の投入+学習効率の向上
学習効率の向上は、自己分析を踏まえてどの分野のどういった学習をするのがいいのか、学習内容の選定に大きく作用されますが、選定した学習内容を「どのように」学習するかも大きく影響します。
ここでは、学習した内容を効率的に記憶に定着化させる方法として、有名学習塾の方法を紹介します。
反復復習による記憶の定着化
まず最初は、シンプルですが効果的、徹底的な「反復復習」です。
以前、私の子供がサピックスに通っていたとき、保護者説明会で言われて「なるほど!」と思ったのが「予習よりも復習が大事」「しかも短期間に何度も繰り返して復習することで記憶に定着する」ということ、いわば「反復復習」です。
人は忘れる動物です。
新しいことを学んでも、何日かすると忘れてしまいます。
心理学者のヘルマン・エビングハウスはそれを忘却曲線として示しています。
エビングハウスは、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, ...etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになった。20分後には、節約率が58%であった。*11時間後には、節約率が44%であった。約9時間後には、節約率は35%であった。1日後には、節約率が34%であった。2日後には、節約率が27%であった。6日後には、節約率が25%であった。1ヶ月後には、節約率が21%であった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/忘却曲線
(節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合である)
このエビングハウスの忘却曲線によると、1日後であれば、覚え直すのに必要な時間を34%節約できる(覚え直すのに最初の66%の時間を要する)けど、1ヶ月後には21%しか節約できない(覚え直すのに最初の79%の時間を要する)ことになります。
でも、毎日同じことを繰り返せば、常に34%で覚え直すことができ、繰り返すうちに、忘れやすい短期記憶から忘れにくい長期記憶化し、さらに節約できるようになります。
サピックスでは、新しいことを学ぶと、同じような問題を数日後にもう一度やり、また数日後にもう一度やり、と繰り返すことで、定着化を促していました。
これは語学学習でも有効な方法です。
単語にしろ、文法にしろ、イディオムや例文にしろ、特に暗記には有効な方法といえます。
出来る問題を繰り返し解くことによる定着化と成功体験
サピックスとはちょっと違いますが、公文式のやり方も参考になります。
公文式は、解き方を教わるのではなく、自分の力で教材の問題を解く学習法といわれています。
公文式では、自分のレベルに合ったサクサク解ける問題をとにかく量をこなす、同じような問題を繰り返し繰り返し行い、できるという成功体験を積み重ね、定着させると同時に、自分のペースで無理なく次に進めるので、モチベーションも継続します。
英語学習においても、モチベーションの維持は最重要課題の一つです。
語学の習得には3,000時間〜5,000時間必要といわれており、この時間を教えてもらうだけで確保することは難しく、いかに「自習」を継続するかがポイントとなります。
その意味では、公文式のように、自分のレベルに合ったサクサク解ける問題を繰り返し解くことで、知識を定着化させると同時に、自分のペースで無理なく進めることは、モチベーションを維持し継続する有力な手段となりえます。
まとめ
学習効率を上げるには、自分に合った学習内容の選定が第一ですが、次に選定した学習内容をどのように学習するかも鍵となります。
シンプルですが効果的なのが、徹底的な反復復習です。
記憶が新しいうちに何度も同じ問題を繰り返し解く、同じ素材を繰り返し視聴する、それにより、記憶が長期記憶化し定着します。
自分のレベルに合ったサクサク解ける問題を繰り返し、成功体験を積み重ねることで、知識の定着だけでなく、モチベーションも継続できます。
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