ディズニーのアニメ実写化シリーズは、美女と野獣、アラジン、ライオン・キングと続きいずれも大成功を収めましたが、ムーランはCOVID19により受難を強いられています。
米国での公開ひは、元々、2020年3月27日に公開予定でしたが、COVID19の影響により7月24日に延期、その後8月21日に延期と既に2回延期されていましたが、7月下旬に、3度目の延期が決定されました。
日本での公開日も、2020年5月22日予定が、9月4日に延期、そして7月下旬に米国での延期を受け、再延期となっています。
新しい公開予定日は米国でも日本でも未定とされています。
現時点では先が読めないというのが実情でしょう。
2021年に持ち越されるという予想がある一方で、ディズニーは2020年中の公開を諦めていないため、敢えて予定日を公表していないという見方もあります。
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Mulan has been delayed once again, with Disney pushing the film back indefinitely.
https://www.standard.co.uk/go/london/film/mulan-delayed-indefinitely-disney-a4507276.html
ディズニーは「ムーラン」公開を再延期、新しい公開日は未定。
It’s a move that felt sadly inevitable following the Warners Bros. Decision to temporarily remove Tenet from its release planner after already delaying the film twice before.
ワーナー・ブラザースが「テネット」を2回延期後に公開計画から一時的に外した後では、この決定も残念ながら避けられなかったと思われる。
This is the third time the live-action reboot of the 1998 classic has been delayed, and the film is now currently without a release date.
この1998年制作の名作アニメの実写映画版の公開が延期されるのはこれで3度目だ。そして次の公開日はまだ決まっていない。
“Over the last few months, it’s become clear that nothing can be set in stone when it comes to how we release films during this global health crisis, and today that means pausing our release plans for Mulan as we assess how we can most effectively bring this film to audiences around the world,” a Disney spokesperson told Variety.
「過去数ヶ月に渡り、このグローバルな衛生危機が続く中では、どのように映画を公開すべきか、何も決められないということが明らかになった。そのため、ムーランの公開計画は一時的に停止し、その間に、この映画を世界中の観客の皆さんにどうしたら最も効果的にお届けできるか検討する」ディズニーのスポークスマンは本誌(Variety)にそう語った。
Mulan was originally due to be released on March 27. It was first moved back to July 24, and then to August 21.
ムーランは、元々3月27日に公開予定であったが、まず7月24日、次に8月21日に延期されていた。
上の記事の中では、映画の公開や公開延期に関する表現がいろいろ出てきます。
「延期された」の言い方3選
「延期された」の表現としては、
- (映画)has been delayed
- (映画会社)pushed (映画)back
- (映画)was moved back
が使われています。
延期する=先の日程に変更する、なので、forwardを使うのはすぐイメージできるのですが、backという手前の日程に変更するのでは?と一瞬思うかもしれません。
でも、日本語でも、先の日程に変更することを「後ろ倒し」、手前の日程に変更することを「前倒し」と言います。上の記事でのbackは日本語の後ろ倒しの後ろと同じ使い方です。注意してください。
延期日程未定」の言い方2選
延期された新しい日程が決まっていないことは、
- indefinitely
- without a release date
と説明されています。
前者は「無期限に」という副詞ですが、definateは「確定された」という意味の形容詞、in-は「否定」を意味する接頭詞、ーlyは形容詞を副詞化する接尾詞です。definateと同じ語源の動詞はdefineで「明確にする」です。
「日程を決めることができない状況」の言い方2選
日程を決めることができない状況については、
- nothing can be set in stone
- pausing our release plan
が使われています。
be set in stone は、「確定されている」「不変である」という意味です。石のように固いものにする=確実なものにする、から来た表現ですね。
「映画公開」のお洒落な言い方
映画を公開するという意味では、release以外に、
- (映画会社)bring(映画)to audiences
という表現も使われています。直訳すると「聴衆にお届けする」という意味です。お洒落な言い回しですね。
audienceは集合的に聴衆、観衆、観客、ファンなどの意味で使われていますが、ビジネスシーンでも、プレゼンの対象者を意味し、誰がaudienceであるかを意識してプレゼン資料を作る(audience analysis)などの意味で使われます。
「実写映画化」の言い方
なお、実写映画化には、
- the live-action reboot of
が使われています。
実写映画は、live-action movieと言いますが、rebootを使うことで、過去のアニメ映画を、実写化してあらためて作り直した、ということがわかります。
過去の作品を作り直すという単語は、日本ではremake(リメイク)が一般的で日本語化していますが、英語ではrebootもよく使われます。
rebootは辞書を引くとPCの「再起動」と出てきますが、その意味の通り、映画でも、ゼロからもう一度立ち上げて作業をやり直す、という意味で使われます。
まとめ
如何ですか?
映画公開日程延期に関わる英語の言い回しをいくつか紹介してみました。
英語の文章は、日本語と違って、同じことを、毎回異なる言い回しで表現することがよくあります。
特に新聞記事や雑誌記事ではそうした傾向が顕著です。
英語らしい英語を身につけるには、こうした言い回しの幅を広げるのもいいと思いますよ。