Back to the Future III の楽しみ方
これまで数多くの映画を観てきましたが、どれが一番好きか?と聞かれたら、Back to the Future III と答えるでしょう。
Back to the Future シリーズ3部作の3番目で完結編にあたります。
Back to the Future Part I は1985年製作(映画の舞台も1985年でシリーズの中でも1985年を軸に過去と未来を行ったり来たりします)、Part III は1990年の製作です。
製作総指揮 Steven Spielberg、監督 Robert Zemeckis ですから、面白くないわけありません。
Part I では1985年から30年前の両親が学生時代の1955年へ、Part II では30年後の自分たちが大人になった2015年へ、そしてPart III では100年前の西部開拓時代の1885年へとTime Travel します。
シーズンを通じて、同じシチュエーション、同じ失敗が何度も繰り返されるのですが、それぞれの時代を踏まえて、言葉が言い換えられていく、あるいは異なる時代の言葉を聞いても理解できずにキョトンとするのも、この映画の魅力のひとつです。
例えば、Marty McFly は他人からバカにされるのが嫌いで、Chickin? と挑発されると Nobody call me Chickin と過剰に反応し無謀な行為に走り失敗しますが、1885年ではChickin? ではなく Yellow? でした。
また、映画の中での日本の位置付けも興味深いです。シリーズの製作された80年代は日本はバブルの絶頂期でした。Part III で、1955年の Dr. Brown が1885年から隠されていたデロリアンの部品に日本製が使われているのをみて言います。「この回路が壊れたのも無理はない、日本製だ」、それにMartyが答えます。「何言っているんだい、日本製は最高だよ」
Young Doc: No wonder this circuit failed. It says "Made in Japan".
Marty McFly: What do you mean, Doc? All the best stuff is made in Japan.
Young Doc: Unbelievable.
さらに2015年でMarty はCusCo という会社に勤めていますが、上司は日本人 Ito T. Fujitsu です。当時は日本が80年代の勢いのまま米国を席巻すると思われていたんですね。
Marty は同僚のNeedless に嵌められ、会社をクビになり、Ito T. Fujitsu から You’re fired と書かれたFAXを受け取ります。
Back to the Future III シリーズを締めくくる名シーン
そして、この映画の一番好きなシーンは、映画のラストです。
Jennifer は2015年で Martyが受けたYou’re fired と書かれた紙を持ち帰りますが、戻った1985年でMarty が Needless からのレースの誘いを断り事故を避けたことから、未来が変わり、FAXは白紙に変わります。
それを不思議に思い、最後に再会したDoc にどう意味か尋ねます。
それに対し、Doc は答えます。
「それは、君たちの未来は何も決まっていない(書かれていない=your future hasn’t been written yet)ということさ。誰の未来もそうさ。君たちの未来は君たちが作るんだ。だからいい未来を作るんだよ。二人とも。」
いいですね。とても前向きな気持ちになります。
シリーズを締めくくるに相応しい清々しいラストです。
Jennifer: Doctor Brown? I brought this note back from the future and...now it's erased!
Doc: Of course it's erased!
Jennifer: But what does that mean?
Doc: It means that your future hasn't been written yet. No one's has. Your future is whatever you make it. So make it a good one. Both of ya!
Marty: We will, Doc!
またもう一度見たくなってきました。